◆ 魔物退治 ◆

Last update : '04/08/19

スクリーンショット

■ ルールと概要

 騎士側のプレイヤーと魔物側のコンピュータで対戦するボードゲームです。
 3人の騎士で魔物を完全に包囲すれば勝ちとなります。ただし騎士は後退できないので、魔物が騎士よりも後方に抜けてしまうとプレイヤーの負けです。
 交互に駒を動かしますが、騎士側は一度に一人しか動かせません。

 一方が他方のコマを閉じこめるというコンセプトのボードゲームは洋の東西を問わず散見されており、チェスよりも早く紀元前の頃から存在していたと言われます。
 これは19世紀後半、普仏戦争のころフランスで考えられたとされるゲームです。当時すでに騎士側必勝であることが証明されています。海軍士官の間で遊ばれたことから The Military Game とも呼ばれ、Edouard Lucas の『Recreations mathematiques』第3巻 (1893) に記載がありますが、その後しばらくは他の書籍で取り上げられることは少なかったようです。
 駒のデザインは猟犬とウサギ、猟犬とキツネなどいくつかのバリエーションがあります。
 日本ではビー玉を用いたものが東洋ガラスから「タリホー」という名前で市販されていましたが、生産中止です。

 現在は "Hare and Hounds" の名前で Javaアプレット版 (MazeWorks) を遊ぶことができます。ここでは追う犬と追われるウサギのどちら側でもプレイでき、ソースも GNU 扱いで公開されています。
 また『C-Magazine』2000年10月号のCマガ電脳クラブでは、犬側の必勝ルーチンを組む問題が「ウサギと犬」の名前で出題されていたようです。投稿者の方がソースを公開されており、サイトにて参照することができます。

■ 参考文献

 Martin Gardner『Martin Gardner's Sixth Book of Mathematical Diversions from "Scientific American"』 (University of Chicago Press、1983)
 小林昌廣、増川宏一、木下直之、柳瀬尚紀『ゲームのデザイン - 盤上の魔力』 (INAX出版、2000)

 Cマガ電脳クラブ 和田維作氏によるソース (『和田維作のホームページ』内)
 Cマガ電脳クラブ たっくん氏によるソース (『横丁の名探偵』内)

■ 解答

 解説しにくいので全チャートをつくってみました。
 テキスト形式になっています。横に長いのでご注意下さい。

 ガードナーによると「最善の一手はしばしばもっとも悪く見える手である」だそうです。

■ 配点

クリア数点数
1個10点
2個20点
3個30点
4個40点
5個60点
6個80点
7個90点
8個100点

 左表の通り。5パターンクリアで合格です。

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