■ LooSight ■

Last update : '05/07/11

タイトル画面

○古き良き時代のアクションゲーム

 このサイトで取り上げる中でもいっとう古い作品です (これより前のはディスクやテープが残ってないので…) 。
 販売はウットイホバーアタックなど投稿作品のパッケージ化を多く行っていたことで有名な(株)コムパック
 あいにく箱と説明書をなくしてしまったので発売年はわかりませんが、ディスクラベルに「PC-9801U2」とロゴが入っていることからおそらく1985年頃ではないかと思います。

 オーソドックスな見下ろし固定画面・面クリア型のアクションゲーム。目新しさこそないものの、よく練り込まれたバランスが光る模範的な出来映えの作品です。

○概要 - 典型的なドットイート型 (でいいのかな?)

スクリーンショット1 (クリックで拡大)
常にBEEP音でBGM?が流れています

 画面上に一個ずつ現れる鍵をすべて集め、宇宙船に飛び込めばクリア。
 ただし鍵は画面左上のタイマーが0になるまえに取らないと消えてしまいます。
 現れる場所と順番は常に決まっているので、あらかじめ覚えておくと有利。

 ドクロブロックやうろついている敵キャラに当たると死にます。
 敵に対抗するにはAPEX (アイテム) を取ってショットを撃ちましょう。倒すことはできませんがしびれさせることができます。
 この弾はスペースキーを押している間はちまちまのごとく遠隔操作できます。アレと違って弾を動かしている間は自分は止まり、逆に自分を動かす時は弾が止まるので結構柔軟に動かせます。

 と、こんなところ。鍵の出没タイマーの他に面自体にも制限時間があり、時間が迫ると無敵おじゃまキャラの青ボン赤ボンが湧いてくるので急いで鍵を集めましょう。

○戦術 - ワープブロックの使い方がカギ

スクリーンショット2 (クリックで拡大)
敵の頭を飛び越えてワープ

 このゲームを特徴づける最大の要素はワープ。
 画面上できらきら光っているブロックがワープゾーンです。ここに踏み込むとその先の障害物を飛び越えて向こう側 (画面外に行ったら反対側) に出るのですが、このとき経路上に敵やショットがあるとそれも飛び越えます。
 これをうまく利用すれば普通行けない壁に閉ざされたエリアにも入ることができます。ワープの使いどころを押さえずしてこのゲームはクリアできません。

 また一部の面では鍵を取る順番も大事になります。出没周期が早くて普通に追いかけると間に合わない面もありますし、ごくまれですが一度ワープで入ったら出られない完全に一方通行のエリアに鍵が置かれていることもあります。こういう時はいくつかの鍵を見逃して安全に取れるものから先に取りましょう。
 鍵の配置は一度プレイしないとわからないとはいえ、画面を見渡して明らかに閉じたエリアがあれば怪しいと推測できるはず。

○総評

スクリーンショット3 (クリックで拡大)
コンストラクションモード。これが至難の最終面

 似たようなゲームが大量に存在するためか、知名度は皆無に等しい作品。しかし私にとっては不思議と印象に残っている作品の一つです。
 その要因はやはりマップデザインの幅広さでしょう。パズル性をそれほど志向していないにもかかわらず、非常にパズル的な面が設計可能、というこの性格はウットイロードランナーに通じるところがあります。特に最終面である第50面の難しさは芸術的と言っていいほど。
 主要キャラは 32x32 ドットなのに対してマップパーツは最小 8x8 からだったり、同じ壁扱いでもブロック・木・家など色々なパーツが用意されていたりと、見た目にもバリエーション豊かで飽きさせません。もちろんコンストラクションモード完備。

 欠点らしい欠点が見当たらない、実にそつのない仕上がりと言っていいのではないでしょうか。
 弱点があるとすれば、鍵の位置が最初明かされないためになんとなく振り回され感があること。もっとも前述の通り重要な部分は推理がききますから、それほど大きな問題ではありません。

 確かにありきたりでアピールが弱いのは事実ですが、同時期の『らぷてっく』なんかがあれだけ評判になったのを見るとこれだってもっと名前が売れてもおかしくなかったはず。個人的にはあちらより高得点をつけたいくらい。88の全盛期に98専用で出たのも敗因の一つでしょうか?ちょっと悔しい作品ですね。